2024-10-21

代理出産では代理母との遺伝的つながりはどうなる?安全な実施方法を紹介

代理出産では代理母との遺伝的つながりはどうなる?安全な実施方法を紹介

不妊に悩むご夫婦にとって、子どもを授かる方法の一つとして代理出産が挙げられます。しかし、代理母との遺伝的つながりや、生まれてくる子どもとの遺伝的つながりについて不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

近年では生殖医療の発達によって、さまざまな代理出産の方法を選べるようになりました。どの方法を選ぶかによって、依頼人ご夫婦と生まれてくる子どもとの遺伝的つながりが変わってきます。

この記事では、代理出産における遺伝的つながりについて、詳しく解説します。

代理出産における遺伝的つながりとは

35歳以上で妊娠・出産を望んでいる場合、母体の年齢の上昇とともに流産率は上がり、高齢出産による健康リスクも見過ごせなくなってしまいます。

不妊治療を長く続けている方のなかには、海外での代理出産を検討する方も多いのではないでしょうか。

しかし、代理出産では赤ちゃんとご夫婦との遺伝的つながりがどうなるのか、代理母との遺伝的つながりが必ずできてしまうのではないかと心配に感じてしまうかもしれません。

結論として、代理出産で生まれた子どもと代理母との間に遺伝的つながりをもつことなく、我が子を授かることは可能です。海外での代理出産は、専門のエージェントに仲介を依頼することで安全かつ確実に実施できます。

代理出産において代理母と子どもとの間の遺伝的つながりがどうなるのか、次の項から詳しく解説します。

代理母と生まれた子どもとの遺伝的つながり

代理出産において、代理母と生まれた子どもとの遺伝的つながりは、代理出産の方法によって異なります。

代理母が自身の卵子を使用する「トラディショナルサロゲート」の場合に限って、代理母と子どもは遺伝的につながりを持ちます。一方、代理母が依頼人夫婦の受精卵を使用する「ホストマザー(借り腹)」の場合は、代理母と子どもに遺伝的つながりはありません。

近年主流となっているのは、ホストマザーによる代理出産です。これは、依頼人夫婦の精子と卵子から作成した受精卵を、代理母の子宮に移植する方法です。この場合、代理母は妊娠・出産のみを担当し、生まれた子どもとは遺伝的につながりを持ちません。代理母は「借り腹」という役割に徹するため、子どもとの親子関係が問題になることはないのです。

依頼人ご夫婦と生まれた子どもとの遺伝的つながり

依頼人ご夫婦と生まれた子どもとの遺伝的つながりも、代理出産の方法によって異なります。

ホストマザー(借り腹)による代理出産の場合、依頼人ご夫婦の受精卵を代理母に移植し、妊娠・出産を行います。代理母の卵子は使用しません。そのため、生まれた子どもは遺伝的に100%依頼人ご夫婦の子どもとなります。

一方、卵子提供や精子提供を利用した代理出産の場合は、どちらか一方の依頼人との遺伝的つながりはありますが、もう一方とは遺伝的つながりがありません。

このように、代理出産の方法次第で、依頼人ご夫婦と生まれた子どもとの遺伝的つながりは変わってきます。希望に応じて最適な方法を選択することが大切です。

代理出産の方法別に、依頼人ご夫婦との遺伝的つながりを詳しく紹介していきます。

依頼人ご夫婦と子どもの遺伝的つながりを持つ方法

まずは、最も遺伝的なつながりが強い「依頼人ご夫婦の受精卵を使用して代理母に出産してもらう」方法です。

この方法では、実際に生まれた我が子は100%夫婦からの遺伝を受け継いだ我が子となります。ただし、必ず「ホストマザー(借り腹)」という方法で代理出産を依頼しなければなりません。

ホストマザー(借り腹)

先ほど軽く触れましたが、ホストマザーとは、依頼人ご夫婦の受精卵を代理母に移植させ、妊娠・出産を行う代理母出産を指します。

赤ちゃんが育つ子宮は代理母のものになりますが、赤ちゃん自身の血縁や遺伝子情報などは100%依頼人ご夫婦の実子となります。

ただし、依頼人ご夫婦の卵子および精子に不妊のリスク因子がないことが条件となります。万が一どちらかに不妊のリスク因子があった場合は、ご夫婦のどちらかとの遺伝的つながりをもつ赤ちゃんを産む代理出産方法を検討することとなるでしょう。その方法については、後ほど詳しく紹介します。

ホストマザーでの代理出産の流れ

ホストマザー(借り腹)での代理出産の場合、以下のような流れとなります。

 

  • 依頼人ご夫婦の受精卵を作成

妻から採卵し、夫の精子で体外受精を行う


  • ホストマザーの子宮に受精卵を移植

ホストマザーは妊娠・出産するが、遺伝的つながりはない


  • 出産後、赤ちゃんの引き渡しと法的な手続きを行う

戸籍の登録や日本に帰国するための手続きの実施

 

この方法では、生まれてくる子どもは依頼人ご夫婦両方との遺伝的つながりを持ちます。一方で代理母は妊娠・出産は行うものの、子どもとの遺伝的つながりはありません。

我が子との遺伝的つながりを重視する依頼人ご夫婦にとって、最も望ましい方法と言えるでしょう。

依頼人の夫と子どもの遺伝的つながりを持つ方法

依頼人の妻の卵子の数が不十分であったり、卵子側の疾病リスクが高いと判断された場合は、夫の精子と第三者から提供を受けた卵子を体外受精させ、その受精卵を代理母の子宮に移植する方法で我が子を授かることができます。

この場合、生まれてくる子どもは依頼人の夫とは遺伝的つながりを持ちますが、依頼人の妻および代理母とは遺伝的つながりを持ちません。

卵子提供と代理出産の組み合わせ

卵子は、若く健康なドナーから提供を受けることができます。海外での代理出産を仲介するエージェントによっては、ドナーのマッチングからトータルでサポートをしてもらえるケースもあります。卵子提供と代理出産の組み合わせを希望している場合はエージェントに相談してみましょう。

なお、妻側との遺伝子のつながりがない赤ちゃんを代理出産で授かった場合でも、日本国内で実子として育てることには何も問題ありません。

法的手続きの代行も可能なエージェントに依頼することで、戸籍への登録などもスムーズに実施できます。

卵子提供+代理出産の流れ

卵子提供と代理出産を組み合わせる方法の主な流れは以下の通りです。

  1. ドナーの女性から卵子提供を受ける
  2. 提供卵子と依頼人の夫の精子を体外受精させ、受精卵を作る
  3. 受精卵を代理母の子宮に移植し、妊娠・出産に至る
  4. 生まれた子どもは依頼人の夫とのみ遺伝的につながりを持つ(妻・代理母とは遺伝的つながりなし)
  5. 出産後、赤ちゃんの引き渡しと法的な手続きを行う

 

卵子提供および卵子ドナーについては、以下の記事で詳しく解説しています。

卵子ドナーとは?利用のメリット・デメリット、代理出産という選択肢を解説

依頼人の妻と子どもの遺伝的つながりを持つ方法

先ほどのケースとは異なり、依頼人ご夫婦の夫の精子に不妊のリスク因子があったり、精子の運動量が少ないといった問題があったりした場合は、妻の卵子とドナーの精子を体外受精し、その受精卵を代理母の子宮に移植します。この方法なら、代理出産によって妻と遺伝的つながりがある子どもを授かることができるのです。

精子提供と代理出産の組み合わせ

不妊の原因は、卵子だけとは限りません。男性の精子に何らかのトラブルが発覚するケースもあります。

精子ドナーは、卵子ドナー同様若く健康な提供者を選ぶことができます。こちらも、代理出産をサポートするエージェントに相談をすることで、マッチングから出産まで一貫して支援してもらえるでしょう。

もちろん、夫との遺伝的なつながりがない赤ちゃんを授かった場合でも、日本国内で実子として育てることに法的な問題などはありませんので、ご安心ください。

精子提供+代理出産の流れ

精子提供と代理出産を組み合わせる場合の大まかな流れは以下の通りです。

  1. 依頼人の妻から卵子を採取
  2. 匿名の男性ドナーから精子を採取
  3. 体外受精により受精卵を作成
  4. 代理母の子宮に受精卵を移植し、妊娠・出産
  5. 生まれた子どもは依頼人の妻とのみ遺伝的につながりを持つ(夫・代理母とは遺伝的つながりなし)
  6. 出産後、赤ちゃんの引き渡しと法的な手続きを行う

自力で精子ドナーと代理母を探し出すことは困難であるため、基本的には海外の医療機関と連携できるエージェントに委託する形となります。

日本国内での代理出産の現状

日本国内では代理出産は法律で明確に禁止されているわけではありませんが、日本産科婦人科学会のガイドラインによって実質不可能となっています。その理由は、親子関係や倫理的な課題など、さまざまな議論が続いているためです。

そのため、日本人夫婦が代理出産を希望する場合は、海外に渡航して実施しなくてはなりません。

海外で代理出産を行う際は、言語の問題や現地の法律など不安な点が多いでしょう。しかし、信頼できる代理出産エージェントに依頼することで、安心・安全に子どもを授かることができるのです。

 

日本国内での代理出産の状況については、以下の記事で詳しく解説しています。

不妊に悩む夫婦へ。代理母出産の実態と日本での選択肢

代理出産が認められている国

日本では代理出産は法的に認められていませんが、海外では代理出産を合法的に行っている国があります。代表的な国としては、

  • アメリカ合衆国(一部の州を除く)
  • ウクライナ
  • ロシア
  • ジョージア
  • カザフスタン

などが挙げられます。これらの国では、依頼人ご夫婦の精子と卵子を用いる場合や、卵子・精子提供を利用する場合など、さまざまな形態の代理出産が可能です。 

また、代理母との契約や法的な手続きも整備されているため、トラブルのリスクが少なく安心して実施できます。海外で代理出産を検討する際は、実績豊富なエージェントを活用することで、言語面でのサポートも受けられ、スムーズに進められるでしょう。

 

代理出産が認められている国については、以下の記事で詳しく解説しています。

商業的代理出産を認めている国一覧。安全な代理出産を行える国とは

海外での代理出産はエージェント活用で安心

海外での代理出産を検討する際は、専門のエージェントに相談・依頼することがおすすめです。経験豊富なエージェントが、代理母候補者の選定から医療機関との連携、そして出生証明書の取得まで、プロセス全体をサポートしてくれます。

エージェントを活用して海外で代理出産を行うメリットを以下から紹介します。

遺伝的つながりのある子どもを授かれる

海外での代理出産では、この記事で紹介したような、さまざまな代理出産の方法に対応できます。もちろん、依頼人ご夫婦両方との遺伝的つながりを持つ我が子を授かることも可能です。

検査の結果によっては、ご夫婦どちらかの卵子または精子を使って体外受精を行う方法も柔軟に選択できます。日本国内では、「夫婦以外の男女の卵子と精子を受精させること」が禁止されていますが、海外の医療機関であれば問題ありません。

卵子・精子ドナーや産み分けも可能

現地の医療機関との信頼関係がある優秀なエージェントなら、卵子・精子ドナーの選択や男女の産み分け、着床前診断にも対応可能な場合があります。

日本人のドナーではなかなかマッチングできなかったり、報酬が高すぎて依頼できないといった場合に、エージェントを介して海外のドナーを選ぶこともできます。

また、海外での代理出産なら、日本国内では実施が難しい「男女の産み分け」「着床前診断」も可能です。高齢出産で疾病リスクが高い場合などでも、より安心な代理出産を実現できます。

 

着床前遺伝子診断については、以下の記事で詳しく紹介しています。

着床前遺伝子診断(PGD)の方法や費用を解説

代理出産エージェントなら「Baby For You」

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海外での代理出産を安心してお任せできる仲介業者をお探しなら、ぜひ「Baby For You」にご相談ください。

Baby For Youでは、これまでに多くの日本人ご夫婦へ赤ちゃんをお届けしてきました。会社組織として海外の医療機関と信頼関係を築き、弁護士も在籍している、実績のある代理出産エージェントです。

 

代理出産プログラムのほか、卵子提供プログラム、精子提供プログラム、着床前診断・男女産み分けプログラムを提供しています。

Baby For Youは主にウクライナ、ジョージア、カザフスタンの医療機関と提携し、安心・安全な代理出産を行っています。

厳しい審査による健康な代理母の選定や、海外現地でのサポート、日本国籍を取得するための手続きなど、さまざまな面から依頼者さまをサポートいたします。

まとめ

代理出産で生まれた子どもとの遺伝的つながりは、不妊の原因や、依頼人ご夫婦の希望に応じて選択できます。代理出産の方法と遺伝的つながりの違いは以下の通りです。

 

代理出産の方法

遺伝的つながりがある関係

夫婦の受精卵+代理出産

依頼人ご夫婦と子ども

卵子提供+代理出産

依頼人の夫と子ども

精子提供+代理出産

依頼人の妻と子ども

 

日本国内では代理出産は認められていませんが、海外では合法的に実施可能な国があります。

海外での代理出産をお考えの際は、信頼できるエージェントを活用することで、安心・安全に遺伝的つながりのある子どもを授かることができます。

Baby For Youなら、卵子・精子ドナーの選択や、産み分けプログラムも提供しています。

代理出産をお考えの方は、ぜひ一度Baby For Youにご相談ください。

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