2025-01-24
子宮全摘出をしたら妊娠できない?代理出産・養子縁組などの選択肢
子宮全摘出は、多くの女性にとって大きな決断を伴う手術です。この手術を受けた場合、自然妊娠が不可能となるため、妊娠や子どもを持つことに関する不安を抱える方も多いでしょう。
しかし、現代では代理出産や卵子ドナーなど、我が子を授かるためのさまざまな選択肢が広がっています。
また、子宮全摘出後の体の変化や生活への影響について知っておくことは、心と体の準備を整えるうえで重要です。本記事では、子宮全摘出に関する基礎知識や手術後の妊娠の可能性、さらに子どもを持つための具体的な方法について詳しく解説します。
子宮を全摘出したら妊娠はできない?
子宮を全摘出すると、自然妊娠は不可能になります。子宮は胎児を育てるための臓器で、これがない場合、受精卵が着床し成長する環境が失われるためです。
ただし、卵巣が残っていれば卵子の生成は可能であり、代理出産や体外受精などの技術を活用して親になれる選択肢があります。また、卵巣まで摘出した場合でも、卵子ドナーを活用することで夫との遺伝的つながりがある子どもを持つことができます。遺伝的つながりを重視しない場合は、養子縁組も子どもを迎える一つの方法として考えられるでしょう。
医学的に「自然妊娠ができない」という事実に直面するのは辛いことですが、現代には多様な選択肢があるため、専門家や家族と話し合い、自分に合った方法を見つけることが大切です。
卵子ドナーについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
『卵子ドナーとは?利用のメリット・デメリット、代理出産という選択肢を解説』
子宮全摘出とは
子宮全摘出とは、病気や健康上の理由で子宮を完全に摘出する手術を指します。
一般的には、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がん、または重度の出血などが原因で行われます。
この手術には、子宮のみに焦点を当てる場合と、卵巣や卵管も同時に摘出する場合があります。先述の通り、手術後は妊娠の可能性がなくなります。身体的だけでなく、精神的な影響も大きいため、手術前後にしっかりとしたサポートを受けることが重要です。
特に妊娠を希望している場合は、代理出産や養子縁組など将来の計画について医師やカウンセラーと話し合うことが推奨されます。
子宮全摘出が必要となる可能性がある疾患
子宮全摘出が必要になるケースは、患者の健康や命に関わる重篤な疾患が多いです。これらの疾患は、日常生活に支障をきたす症状や深刻な合併症を引き起こすことがあり、治療の選択肢として子宮全摘出が提案されることがあります。以下では、代表的な疾患を解説します。
子宮筋腫
子宮筋腫は子宮内に発生する良性の腫瘍で、特に30~50代の女性に多く見られます。
大きな筋腫や多数の筋腫がある場合、月経過多や貧血、激しい腹痛、不妊症などを引き起こすことがあります。薬物治療や他の手術では改善しない場合、子宮全摘出が必要となることがあります。
特に閉経後に筋腫が縮小する可能性が低い場合や、生活の質に大きな影響が出ている場合、摘出が推奨されることがあります。
子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮外に発生し、炎症や痛みを引き起こす疾患です。
この病気は激しい月経痛や慢性的な骨盤痛、不妊症を引き起こすことがあり、進行すると周辺臓器にも影響を与えます。重度のケースでは、他の治療法が効果を示さない場合に子宮全摘出が選択肢となります。特に再発を繰り返し、患者の生活の質を著しく低下させる場合に検討されます。
子宮や卵巣のがん
子宮がんや卵巣がんは命に関わる深刻な疾患です。
がんの進行度によっては、子宮全摘出が治療の一環として不可欠となる場合があります。早期発見の場合は部分切除が可能なこともありますが、進行が進んだ場合や再発リスクが高い場合には、根治治療として全摘出が選ばれます。
また、卵巣がんの治療では、卵巣や卵管と共に子宮の摘出も必要になることが多いです。摘出後はホルモン療法や放射線療法を併用することもあります。
子宮全摘出によって妊娠ができなくなるメカニズム
子宮全摘出を行うと、胎児が着床し成長する器官である子宮がなくなるため、自然妊娠は不可能となります。
妊娠は、卵巣から放出された卵子が精子と受精し、受精卵が子宮内膜に着床することで始まります。しかし、子宮を全摘出するとこの過程が物理的に不可能になるのです。卵巣が残っている場合は、卵子の供給源としての機能は維持されますが、受精卵を育てる場所がないため、妊娠には代理出産などの医療技術を利用する必要があります。また、卵巣も摘出した場合はホルモンの生成が止まり、妊娠に必要な生殖能力自体が失われます。
子宮全摘出後、子どもを持つための選択肢
子宮全摘出を行った場合でも、さまざまな方法で子どもを持つ夢を実現できます。
医学や福祉の進歩により、以下のような選択肢が広がっています。
- 養子縁組
- 里親制度
- 代理出産
それぞれ、詳しく紹介します。
養子縁組
養子縁組は、子どもを必要とする家庭と養育を必要とする子どもを結びつける制度です。法律的な手続きを経て親子関係が成立するため、実子と同じように家庭で育てることができます。
日本では公的機関や民間団体を通じて行われており、年齢や経済状況などの基準を満たす必要があります。特に赤ちゃんを迎えたい場合には、早めの準備が重要です。
里親制度
里親制度は、生まれた家庭での生活が困難な子どもに対し、一時的または長期間にわたり家庭的な環境を提供する制度です。養子縁組とは異なり、法的な親子関係は成立しませんが、愛情を持って子どもの成長を支援することが求められます。里親にはいくつかの種類があり、子どもが戻れる家族がいる場合でも一時的に家庭環境を提供することができます。
代理出産
代理出産は、不妊症や高齢といった要因で妊娠が難しいご夫婦の卵子と精子、または卵子ドナーの卵子と夫の精子で受精卵を作成し、第三者の女性の子宮を借りて妊娠・出産を行う方法です。
生物学的には依頼主ご夫婦の実子となるため、自分の遺伝子を持つ子どもを迎えることが可能です。実際に、疾患によって子宮を全摘出した方や、「ロキタンスキー症候群」といった先天性の支給欠損がある方が、代理出産によって我が子を授かっています。
ただし、日本国内では代理出産の法整備が進んでおらず、多くの場合、海外で手続きを行う必要があります。
代理出産について、次項からより詳しく解説していきます。
子宮全摘出後も我が子を授かれる「代理出産」
子宮を全摘出しても、自分の子どもを持つことを諦めたくない方に、「代理出産」という選択肢があります。
しかし、代理出産は海外で実施しなくてはならないことから、何となくハードルが高いと感じる方も多いでしょう。実際には、商業的代理出産が法的に認められている国に精通したエージェントに依頼をすることで、安全かつ確実な代理出産が実施できます。
以下では代理出産に関する具体的なポイントを解説します。
卵巣を摘出した場合も「卵子ドナー」を利用できる
子宮だけでなく卵巣も摘出した場合は、自分の卵子を使用することができません。その場合は「卵子ドナー」から提供された卵子を利用し、パートナーの精子と体外受精を行うことが可能です。提供された卵子は匿名での提供が一般的であり、依頼主ご夫婦の同意が前提となります。卵子ドナーの選定や医療手続きは慎重に行う必要がありますが、遺伝子的には夫の遺伝子を引き継ぐことができ、家族としてのつながりを感じられる選択肢です。
卵子提供(卵子ドナー)のメリットとデメリットを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
『卵子提供のメリット・デメリットとは?メリットを最大化する代理出産という選択肢』
日本人夫婦が代理出産を実施する方法
日本では代理出産の法整備が十分に進んでおらず、国内での実施は非常に難しい状況です。そのため、多くの日本人夫婦が海外で代理出産を選択しています。
代理出産を実施するためには、まず信頼できる医療機関や代理母を紹介してくれるエージェントを見つける必要があります。代理出産を認めている国の法律を十分に理解し、戸籍取得手続き等の実績豊富なエージェントなら、トラブルなく代理出産を実現できます。
海外での代理出産はエージェント活用がおすすめ
海外で代理出産を行う場合は、エージェントの活用が必要不可欠です。
エージェントは医療機関の選定や代理母との契約、法的手続きのサポートを提供してくれるため、スムーズな実施が可能となります。特に、代理出産が認められている国々(ウクライナ、ジョージア、カザフスタンなど)では、信頼できるエージェントを通じて計画を進める夫婦がほとんどです。ただし、費用は国によって異なり、数百万円から数千万円に及ぶこともあります。信頼性や実績を重視し、慎重にエージェントを選びましょう。
海外での代理出産をサポートするエージェントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『代理出産エージェントとは?選び方から費用・事例まで詳しく解説』
子宮全摘出と妊娠に関するよくある質問
子宮全摘出は身体に大きな影響を与える手術ですが、術後の生活や妊娠に関して疑問を持つ人も多いです。
ここでは、よくある質問に答え、手術後の生活や体への影響について分かりやすく説明します。
子宮全摘出後も生理はくる?
子宮全摘出を行うと、生理は完全になくなります。
生理は子宮内膜が周期的に剥がれ落ちることで起こるため、子宮がなくなるとその機能自体が失われるためです。ただし、卵巣が残っている場合、ホルモン分泌は続くため、更年期の症状がすぐに現れるわけではありません。一方で、卵巣も摘出した場合は、即座に閉経と同様の状態となります。
子宮全摘出後は女性ホルモンがなくなる?
子宮全摘出そのものでは女性ホルモンの分泌は止まりません。
女性ホルモンは卵巣から分泌されるため、卵巣が手術後も機能していればホルモンバランスは大きく変わらないことが一般的です。しかし、卵巣も同時に摘出した場合には、女性ホルモンの分泌が急激に減少し、更年期障害のような症状が現れることがあります。この場合、ホルモン補充療法(HRT)が選択肢として検討されます。
子宮全摘出後に性行為はできる?
子宮全摘出後も性行為は可能です。
手術後の経過が順調であれば、医師から許可が下り次第、通常の性行為が可能となります。ただし、手術の種類や体調によっては初めのうちに痛みや違和感を感じることがあるため、無理せずにパートナーとコミュニケーションをとることが大切です。また、術後の精神的な変化が性欲に影響を与える場合もあるため、必要に応じて専門家に相談するとよいでしょう。
代理出産エージェントなら「Baby For You」
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Baby For Youでは、これまでに多くの日本人ご夫婦へ赤ちゃんをお届けしてきました。会社組織として海外の医療機関と信頼関係を築き、弁護士も在籍している、実績のある代理出産エージェントです。
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Baby For Youはウクライナやジョージア、カザフスタンの医療機関と提携し、安心・安全な代理出産を行っています。
厳しい審査による健康な代理母の選定や、海外現地でのサポート、日本国籍を取得するための手続きなど、さまざまな面から依頼者さまをサポートいたします。
まとめ
子宮全摘出を行うと自然妊娠が不可能となりますが、代理出産や卵子ドナーといった方法で子どもを持つ夢を叶える選択肢があります。また、子宮全摘出後の生活では、生理がなくなることやホルモンバランスの変化が影響する場合もありますが、適切な治療やサポートで快適に過ごせます。子宮を全摘出しても子どもを諦めたくないとお考えの方は、身体的・精神的な回復を優先しながら新たな選択肢を検討しましょう。現代の医療や福祉はさまざまな可能性を提供しており、専門家と相談しながら自分に合った道を選ぶことが大切です。
海外での代理出産を検討される場合は、「Baby For You」にぜひご相談ください。
※本記事の内容は、2025年1月時点の情報に基づいて作成しています。今後、ルールや法律の変更により内容が事実と異なる場合もありますので、ご了承ください。
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