2024-06-24
商業的代理出産を認めている国一覧。安全な代理出産を行える国とは
不妊に悩む夫婦にとって、代理出産は大きな希望となります。しかし、日本には代理出産に関する法律がなく、日本産科婦人科学会は代理出産を認めていないため、日本国内で代理出産を行うのは実質不可能です。したがって、商業的代理出産を認めている国で代理出産を行う必要があります。
ただし、国によって法規制や実施条件が異なるため、慎重に検討する必要があるでしょう。
本記事では、商業的代理出産を認めている主な国々の状況をご紹介します。安全に代理出産を行うためのポイントもお伝えしますので、代理出産を検討中の方はぜひ参考にしてください。
日本人夫婦が代理出産を利用するには?
前述したように、日本国内で代理出産を行うのは実質不可能なため、日本人夫婦が代理出産を利用する場合は海外に赴く必要があります。代理出産を行う際は以下の点に留意しましょう。
留意点 |
内容 |
国の選定 |
商業的代理出産が合法な国を選ぶ |
エージェントの選定 |
信用できる代理出産エージェントを利用する |
法的問題の確認 |
日本への子どもの連れ帰りや親子関係の確認 |
費用の準備 |
800万円~1000万円程度の費用がかかる |
海外で代理出産を行うとなると、言葉が通じない点などから不安に感じる方も多いでしょう。また、海外で代理出産を行うと、生まれた子どもを日本に連れて帰る際などにさまざまな手続きが発生します。
そこで、日本人夫婦が安全に代理出産を利用するには、信用できる代理出産エージェントを選ぶことが最も大切です。信用できる代理出産エージェントの選び方については後述しますので、ぜひ最後までご覧ください。
代理出産の成功事例や費用については以下の記事でもご紹介しております。ぜひご覧ください。
『代理出産の費用はいくら?費用内訳や費用に関する注意点6つを紹介』
『代理出産とは?日本で禁止の理由や成功事例、費用までわかりやすく解説』
商業的代理出産を認めている国
現在、商業的代理出産を法的に認めている国は以下の通りです。
国名 |
概要 |
アメリカ合衆国 |
州によって法規制が異なるが、多くの州で商業的代理出産が認められている。カップルだけでなくシングルでも利用可能な州もある。 |
ロシア |
商業的代理出産は合法だが、依頼者はロシア人夫婦に限定されている。 |
ウクライナ |
商業的代理出産を認めている。戦争中であっても、もっとも外国人の利用者が多い現状。 |
ジョージア |
商業的代理出産を認めている。 |
カザフスタン |
商業的代理出産を認めている。 |
上記以外にも、ギリシャやカザフスタンなどでも商業的代理出産が認められています。ただし、国によって法規制の内容は異なるため、依頼者の条件や代理母の権利保護の面で違いがあることを覚えておきましょう。
本項目では、商業的代理出産を認めている国の詳細をご紹介します。
アメリカ合衆国
商業的代理出産を認めている国として、まずはアメリカ合衆国が挙げられます。
アメリカ合衆国では商業的代理出産を認めている州が複数存在します。代理出産に関する法規制は州ごとに異なるため、依頼前に各州の法律を確認しましょう。
アリゾナ、ルイジアナ州は代理母出産の契約を無効と定められており、ニューヨーク州、ミシガン州は代理母あっせん業が法律で禁止されています。
州ごとの法規制の違い
代理出産を認めている主な州と、その特徴は以下の通りです。
州名 |
特徴 |
カリフォルニア州 |
|
ネバダ州 |
|
イリノイ州 |
|
アーカンソー州 |
|
このように州によって代理出産の条件や手続きが異なるため、依頼者は州法を事前に確認し、必要な手順を踏む必要があります。
カップルだけでなく、シングルでも利用可能
アメリカ合衆国の一部の州では、代理出産を利用できる対象者の条件が比較的緩やかです。特にカリフォルニア州やネバダ州では、独身者やLGBTQのシングルの方も代理出産を通して子どもを持つことが可能となっています。
ただし、独身者が代理出産を利用する場合、子どもの親権や法的地位をしっかりと定めておくことが重要です。出生証明書への記載方法など、事前に弁護士と必要な手続きを行う必要があります。
ロシア
ロシアでは商業的代理出産が法的に認められています。ただし、利用できるのはロシア人夫婦のみに限定されており、外国人夫婦が代理出産を依頼できません。2022年12月には、「外国人を依頼主とする代理出産」を禁じる法改正も行われました。
合法なのはロシア人夫婦のみ
ロシアでは商業的代理出産が認められていますが、利用できるのはロシア人の夫婦に限られます。依頼者の条件は以下の通りです。
- ロシア国籍を持つ夫婦であること
- 医学的な理由で妊娠・出産が困難であること
- 婚姻関係にあること(事実婚は不可)
また、代理母となる女性にも、ロシア国籍を持ち、出産経験があること、年齢は20歳以上35歳以下などの条件があります。
また、依頼者となる夫婦は法的に婚姻関係にあり、妻が子宮疾患など医学的理由で出産できないことを証明する必要があります。ロシアでの代理出産では、代理母と依頼者双方の権利が法的に保護されています。依頼者は子の法的に親となる権利を有し、代理母には適切な補償が支払われます。
ウクライナ
ウクライナでは、法律上、商業的代理出産が認められています。
ウクライナの代理出産の特徴は以下の通りです。
項目 |
内容 |
依頼者の条件 |
婚姻関係にある夫婦のみ |
法的親子関係 |
依頼者夫婦が法的な親となる |
代理母の条件 |
|
ウクライナは、欧米諸国に次いで日本人夫婦からの代理出産の需要が高い国の一つです。
2022年2月のロシアによる軍事侵攻の開始以降、日本人だけは入国が危ないということで、赤ちゃんの引き渡しはウクライナとポーランドとの国境で行われています。
しかし、日本以外の外国人の多くはウクライナに渡航して病院を利用し、赤ちゃんの引き渡しを受けています。
法律も整備されており、ウクライナで代理出産を利用する日本人夫婦は多いです。
「BabyForYou」が提供しているウクライナでの代理出産については以下のページで詳しくご紹介しております。
ジョージア
ジョージアでは1997年に代理出産が合法化されており、商業的代理出産も認められています。
項目 |
内容 |
依頼者の条件 |
婚姻関係にある夫婦のみ |
法的親子関係 |
依頼者夫婦が法的な親となる |
代理母の条件 |
|
ジョージアでは代理母の国籍がジョージア人に限定されている一方で、依頼者夫婦の国籍は問われません。そのため、日本人夫婦でもジョージアで代理出産を行うことが可能です。
ただし、依頼者は法律婚が条件となっているため、事実婚やシングルでの利用はできません。
ジョージアは物価が比較的安価なことから、代理出産にかかる費用を抑えられるメリットがあります。
「BabyForYou」が提供しているジョージアでの代理出産については以下のページで詳しくご紹介しております。ぜひご覧ください。
その他の国々(ギリシャ・カザフスタン)
商業的代理出産を認めている国には、ギリシャとカザフスタンもあります。
ギリシャでは、以下の条件を満たせば商業的代理出産が合法とされています。
条件 |
内容 |
依頼者の条件 |
婚姻関係にある夫婦、事実婚夫婦、独身女性 |
法的親子関係 |
依頼者夫婦が法的な親となる |
代理母の条件 |
|
一方、カザフスタンでは、依頼者に国籍制限はありません。ただし、依頼者と代理母の書面合意に加え、代理母には健康上の問題がないことを証明する必要があります。また、代理母の年齢制限は設けられていません。
いずれの国でも、商業的代理出産を行う際は事前に現地の法律や規制を確認し、信用できる代理出産エージェントを通して手続きを進めることが重要です。
「BabyForYou」が提供しているカザフスタンでの代理出産については以下のページで詳しくご紹介しております。ぜひご覧ください。
商業的代理出産を安全に利用するには?
商業的代理出産を安全に利用するためには、まず代理出産に関する正しい知識を身につけることが大切です。また、信用できる代理出産エージェントを見つけることも欠かせません。
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
代理出産に関する知識をつける
代理出産を利用するにあたっては、事前に代理出産に関する十分な知識をつけることが大切です。
日本人夫婦が利用できる代理出産エージェントは複数ありますが、中には悪質なエージェントも存在します。悪質なエージェントは商業的代理出産を認めていない国での代理出産を勧めたり、偽造された契約書を交わすことになったりします。そうすると、最悪の場合、妊娠していなくても妊娠した、流産していなくても流産したという診断書を書かれ、日本人夫婦は、お金をだまし取られることもあるようです。騙されないためにも最低限の知識をつけておくと安心です。
また、代理出産は医学的にも法的にも複雑なプロセスを含むため、リスクを最小限に抑えるためにも、事前の十分な知識の習得が不可欠です。信用できる情報源から正しい知識を得ることを心がけましょう。
信用できる代理出産エージェントを利用する
商業的代理出産を安全に利用するには、信用できる代理出産エージェントの利用が欠かせません。信用できるエージェントでは、依頼者の希望に合った代理母を選定し、代理母候補の健康状態なども事前に確認してくれるため、安心してお任せできるでしょう。
また、代理出産では健康な赤ちゃんが誕生することだけではなく、その赤ちゃんへの国籍付与や、パスポートの申請までが必須です。信用できる代理出産エージェントを利用することで、代理出産に必要な法的手続きや書類の準備など、複雑な手続きも円滑に進めることができます。
万が一トラブルが発生した場合でも、速やかに対応・解決してくれる体制が整っているエージェントを選択しましょう。子どもが生まれた後の法的手続きや子育ての相談なども対応できる、長期的なサポートを行っているエージェントがおすすめです。
信用できる代理出産エージェントを選定するには
信用できる代理出産エージェントを選ぶには、以下の点をチェックしましょう。
- 適切な資格を持つスタッフが在籍しているか
- エージェントの実績と評判の確認
- 代理母と依頼者の権利保護に配慮しているか
- サポート体制が整っているか
それぞれの点を詳しく解説します。
適切な資格を持つスタッフが在籍しているか
代理出産エージェントを選ぶ上で、スタッフの資格は重要なポイントです。特に、以下のような医療関係の資格を持つスタッフが在籍しているかどうかがカギとなります。
資格 |
役割 |
産婦人科医 |
代理母の健康管理、出産のサポート |
助産師 |
妊娠中のケア、出産時の立ち会い |
カウンセラー |
代理母と依頼者の心のケア |
代理母と生まれてくる子どもの健康を第一に考えるなら、これらの有資格者が在籍するエージェントを選ぶことをおすすめします。
医療関係者だけでなく、法律の専門家も重要です。代理出産には法的な手続きが多く関わるため、弁護士などの法律専門家が在籍していることも確認しましょう。
適切な資格保有者が揃っているエージェントなら、安心して代理出産を任せることができます。
エージェントの実績と評判の確認
代理出産エージェントを選ぶ際は、エージェントのウェブサイトや口コミサイトなどで、これまでに成功させた代理出産の件数や、実際に利用した依頼者の評価や感想などの情報を確認しましょう。
取り扱い件数が多いほど、豊富な経験と実績があると言えます。依頼者の声からは、エージェントの対応力や信用性を知ることができるでしょう。
また、代理出産では予期せぬトラブルが発生するリスクもあります。そのような場合に、エージェントがどのように対応しているかを確認することも重要です。
SNSなどで実際の出産や赤ちゃんの引き渡しの様子を発信しているかどうかも、エージェントの信用性を測る目安になります。「BabyForYou」ではfacebookで実際に赤ちゃんの誕生やお引き渡しについて発信しておりますので、ぜひご覧ください。
代理母と依頼者の権利保護に配慮しているか
信用できる代理出産エージェントを選ぶ上で、代理母と依頼者双方の権利がきちんと守られているかを確認することは非常に重要です。エージェントが代理母候補者の身体的・精神的健康状態を適切にスクリーニングし、医師からの十分な説明がされているかをチェックしましょう。
また、依頼者の立場としては、個人情報が守られ、契約内容が明確であるかを見極めることが大切です。
サポート体制が整っているか
海外での代理出産では、言語の壁や現地の事情に不安を感じるものです。そのため、トラブル発生時にもスムーズに対応してもらえる、手厚いサポート体制があるかどうかは重要なポイントとなります。代理出産エージェントを比較する際は、下記のようなサポート内容が充実しているかしっかりと確認しましょう。
サポート内容 |
詳細 |
心理的ケア |
カウンセリングの提供など |
医療サポート |
定期健診の手配、緊急時の対応など |
法的サポート |
契約書の作成、法的手続きの代行など |
渡航サポート |
ビザ取得の代行、現地での通訳の手配など |
アフターフォロー |
出産後の書類手続きや育児相談など |
なお、「BabyForYou」では、ご夫婦の現地での生活面でのサポートはもちろん、専門のカウンセラーと提携し、妊娠・出産・育児の各段階に応じたメンタルケアも行っています。安心して代理出産に臨んでいただけるよう、手厚いサポート体制を整えております。
「BabyForYou」の代理出産プログラムのご案内
「BabyForYou」では、商業的代理出産を認めているウクライナ、カザフスタン、ジョージアの病院と提携して代理出産プログラムを提供しております。
「BabyForYou」は代理母候補者の厳正な審査はもちろん、妊娠中の健康管理、出産時のケア、書類手続きなど、代理出産のプロセス全般において専門スタッフによる手厚いサポートを提供しています。また、メンタルの部分でもお力になれるようサポートいたします。安心して代理出産に臨んでいただけるよう、手厚いサポート体制を整えておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
商業的代理出産を認めている国としては、アメリカ合衆国、ウクライナ、ジョージア、カザフスタン、ロシアなどが挙げられます。
安全に代理出産を利用するには、まず代理出産に関する知識をつけましょう。そして、信用できる代理出産エージェントを見極め、利用することが重要です。
適切な資格を持つスタッフが在籍し、依頼者と代理母双方の権利保護に配慮している点、そしてサポート体制が整っているかどうかがポイントです。代理出産を検討されている方は、ぜひ慎重にエージェント選びを行ってください。
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