2024-09-25
不妊治療での妊娠成功率を年齢別に解説。リスクの少ない選択肢とは
不妊治療を考えている方にとって、年齢と妊娠成功率の関係は気になるポイントです。実際に、女性の年齢が上がるほど、不妊治療での妊娠成功率は下がっていくことがわかっています。
この記事では、不妊治療における妊娠成功率を年齢別に解説し、その原因についても詳しく紹介します。また、高齢であっても身体的な負担を減らして我が子を授かれる「代理出産」という選択肢についても解説します。
不妊治療による妊娠成功率と年齢の相関性
不妊治療の成功率は、女性の年齢と密接に関係しています。年齢が上がるにつれて、妊娠・出産のチャンスは減少していきます。
20代と比べると40代では自然妊娠率は1/4以下、不妊治療での妊娠率も大幅に低下するというデータが出ています。
その主な理由は以下の2点です。
- 加齢による卵子の質と数の低下
- 子宮内膜症や卵管障害など不妊の原因となる疾患の増加
そのため、妊娠を希望する場合は、できるだけ早めに検査や治療を開始することが大切だといえるでしょう。
不妊治療による妊娠成功率と年齢の相関性を知るため、20代・30代・40代ごとの不妊治療における流産率と出産率を紹介していきます。
なお、妊娠成功率と流産率の数値は、「厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率」の表を元に記載しています。
【20代】不妊治療での妊娠成功率は?
20代の女性は、若く健康な卵子を多く持っているため、そもそも自然妊娠できる確率が他の年齢よりも高いです。
20代の女性の自然妊娠率は20%〜30%とされています。
ただし、20代であっても不妊に悩み不妊治療を受ける方はいます。以下から、25〜29歳の女性の不妊治療における流産率・出産率を見ていきましょう。
不妊治療における流産率
25〜29歳の女性の不妊治療における流産率は、以下の通りです。
- 25歳 13.1%
- 26歳 16.0%
- 27歳 16.8%
- 28歳 17.2%
- 29歳 18.3%
年齢が上がるにつれて高く推移していることがわかります。
不妊治療における出産率
25〜29歳の女性の不妊治療における出産率は、以下の通りです。
- 25歳 20.9%
- 26歳 20.8%
- 27歳 19.3%
- 28歳 19.8%
- 29歳 19.9%
20代であれば、不妊治療によって出産が成功する確率は2割程度となり、比較的高い数値になっています。
【30代】不妊治療での妊娠成功率は?
30代の不妊治療における妊娠成功率は、20代と比べるとやや低下します。しかし、適切な治療を行えば十分に高い確率で妊娠・出産が可能です。
不妊治療における流産率
30代女性の不妊治療における流産率は、以下の通りです。
- 30歳 16.3%
- 31歳 17.3%
- 32歳 19.2%
- 33歳 21.1%
- 34歳 19.9%
- 35歳 20.3%
- 36歳 22.1%
- 37歳 24.0%
- 38歳 27.8%
- 39歳 30.4%
35歳を超えると、流産率が上がっているのがわかります。これは、加齢によって卵子の質が安定しなくなり、染色体異常が起こりやすいためと考えられています。
不妊治療における出産率
30代女性の不妊治療における出産率は、以下の通りです。
- 30歳 19.9%
- 31歳 19.4%
- 32歳 19.1%
- 33歳 18.1%
- 34歳 17.7%
- 35歳 16.3%
- 36歳 15.4%
- 37歳 14.2%
- 38歳 11.6%
- 39歳 10.2%
こちらも、流産率と同様に、35歳以上は出産率が低下していることがわかります。不妊治療は、早めの判断が重要です。
【40代】不妊治療での妊娠成功率は?
40代に入ると、出産率・流産率ともに上昇し、妊娠成功率が著しく低下します。
ただし、不妊治療の方法によっては、40代でも比較的高い妊娠成功率が期待できます。特に、体外受精(IVF)では、良質な卵子を選別して受精させるため、他の治療法と比べて妊娠・出産の可能性が高くなるのです。
不妊治療における流産率
40〜45歳の女性の不妊治療における流産率は、以下の通りです。
- 40歳 35.1%
- 41歳 42.3%
- 42歳 46.5%
- 43歳 55.2%
- 44歳 58.1%
- 45歳 64.6%
40歳を超えると流産率が飛躍的に向上しているため、妊娠成功率は低下します。また、43歳以降では半数以上が流産となる数値であることがわかります。
不妊治療における出産率
40〜45歳の女性の不妊治療における出産率は、以下の通りです。
- 40歳 7.7%
- 41歳 5.3%
- 42歳 3.7%
- 43歳 2.0%
- 44歳 1.3%
- 45歳 0.6%
40歳を超えると、不妊治療をしていても出産率が10%をきってしまうことがわかります。また、40歳以上の高齢出産では妊娠の経過や出産時における健康リスクも高くなるため、成功率は低くなってしまいます。
年齢によって妊娠成功率が変化する理由
不妊治療を実施していても、年齢が上がるにつれて流産率が向上し、妊娠成功率は低下することがわかりました。
芸能人による高齢出産のニュースなどの影響から、つい「不妊治療を受けていれば年齢は関係ないのではないか」と考えてしまいがちですが、このような実際の数値を理解した上で治療の進行を考える必要があります。
なぜ年齢によって妊娠成功率が変化するのか、主な理由として以下の2点が挙げられます。
- 卵子の質・数の低下
- 不妊につながる疾患の増加
それぞれ、詳しく解説します。
卵子の質・数の低下
女性の卵子は、思春期以降、毎月排卵のタイミングで成熟した卵子が放出されます。しかし、加齢とともに卵子の質と数は低下していきます。
20代の卵子数は30~40万個ほどありますが、30代で3~4万個、40代では1,000個程度まで減少します。
また、数だけではなく卵子の質の低下も35歳以降で顕著になるといわれています。卵子の質の低下により、受精しにくくなる、受精卵の染色体異常が起こりやすくなるといったリスクが向上します。
こうした卵子の質と数の低下が、加齢による妊娠成功率の低下の主な原因と考えられています。早めに不妊治療を始めることで、質の良い卵子を使える可能性が高くなります。
不妊につながる疾患の増加
年齢が上がるにつれて、不妊につながる疾患の発症率が高くなります。
主な疾患とその特徴は以下の通りです。
- 子宮内膜症
子宮内膜組織が子宮以外の場所で増殖する疾患で、月経痛や不妊の原因になります。
- 子宮筋腫
子宮の筋層内にできる良性の腫瘍で、大きくなると妊娠しにくくなります。
- 卵管障害
卵管の癒着や閉塞などにより受精卵の通過が阻害される疾患です。
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
卵胞の発育と排卵に異常をきたす内分泌疾患で、排卵障害の原因となります。
これらの疾患は、母体の年齢の向上によって発生リスクが高くなります。
不妊治療の方法別|妊娠成功率
不妊治療には、タイミング法や人工授精、体外受精といった方法があります。
ここからは、年齢別ではなく不妊治療の方法別で妊娠成功率を見ていきましょう。
タイミング法での妊娠成功率
タイミング法は、排卵日に合わせて性交渉を持つことで自然妊娠を目指す不妊治療の一つです。不妊症と診断されなくても、スムーズな妊娠のために医師から指導を受ける際は、タイミング法が実施されます。
不妊症ではない人の場合は、生理周期1サイクルでの妊娠成功率は16〜18%です。
不妊症の人の場合は、1サイクルで5%ほどの妊娠成功率です。サイクルを繰り返すことで成功率は上がり、半年で50%ほどに推移します。
ただし、半年をすぎると成功率は60%ほどで横ばいとなるため、タイミング法を1年間実施して妊娠に至らなかった場合は他の不妊治療を行うこととなります。
人工授精での妊娠成功率
人工授精は、採取した精子を子宮内に直接注入する不妊治療の方法です。自然妊娠に近い形で妊娠を目指すため、体外受精と比べると身体的な負担が少ない治療法といえます。
人工授精での妊娠成功率は、40歳未満で約20%、40歳以上で10〜15%とされています。
人工授精は自然に近い妊娠を目指せる一方、加齢による卵子の質の低下の影響を大きく受けてしまうのが特徴です。年齢を重ねるほど、妊娠成功率は下がっていくことを理解しておく必要があるでしょう。
体外受精(IVF)での妊娠成功率
体外受精(IVF)は、卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮に戻すことで妊娠を目指す高度生殖医療技術の一つです。
体外受精による妊娠成功率は平均すると41.2%、43歳以上でも19.1%という高い確率となっています。自然妊娠や人工授精と比べると、高い妊娠成功率が期待できる治療法と言えるでしょう。
体外受精について詳しくは以下の記事で紹介しています。
『体外受精(IVF)とは?治療の流れ・費用・期間をわかりやすく解説』
不妊治療に「代理出産」という選択肢
不妊治療は身体的・精神的な負担が大きく、繰り返し実施すると治療費が高額になるリスクもある治療方法です。
年齢の向上によって妊娠成功率が下がるため、早く妊娠しなくてはという焦りを感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、不妊を解決する方法は不妊治療だけではありません。体外受精した受精卵を第三者の代理母に移植し妊娠・出産を依頼する「代理出産」という選択肢があります。
長引く不妊治療にお悩みの方は、代理出産を検討してみてはいかがでしょうか。以下から、代理出産を選ぶべき理由・メリットを紹介します。
高齢出産による身体的なリスク
妊娠成功率が高い体外受精によって妊娠しても、母体が高齢の場合は出産時の身体的な健康リスクが高まります。
35歳以上の高齢出産で考えられる身体的な危険性として、以下が挙げられます。
- 流産や早産のリスクが高まる
- 妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症リスクが上昇
- 帝王切開など分娩時トラブルの可能性が高い
- 胎児への影響(染色体異常や低出生体重児のリスク増加)
特に妊娠高血圧症は、高齢出産の場合20代の妊娠と比較して2倍近い発症率となっています。
生まれた赤ちゃんを元気に育てるため、出産による健康リスクは避けたいものです。
代理出産なら、夫婦の受精卵を若い代理母に移植することができるため、身体的な負担を無くすことができます。
早めの判断で成功率が高まる
代理出産を検討している場合は、早めの判断が大切です。夫婦の受精卵を移植する場合は、卵子の質が重要になるためです。
代理母は若い女性であるため子宮の環境が整っており、高齢の母体に移植するよりは飛躍的に高い着床率となりますが、卵子の質が低下してしまうと、代理出産であっても成功率がやや低下してしまいます。
また、万が一卵子の質が原因で代理出産の成功率が下がる場合は、卵子ドナーを選ぶことも可能です。早めに代理出産の実施を決めることで、さまざまな可能性が広がります。
卵子ドナーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『卵子ドナーとは?利用のメリット・デメリット、代理出産という選択肢を解説』
エージェントを活用して安全な代理出産が可能
高齢になるにつれて、妊娠・出産にはより大きなリスクが伴います。しかし、代理出産という選択肢を早めに検討することで、高い成功率を実現できるのです。
代理出産は日本国内では実質不可能となっているため、商業的代理出産が認められている国で実施する形になります。そのため、代理出産を行う際は信頼できるエージェントの活用がカギとなります。優良なエージェントを選ぶことで、以下のようなメリットが期待できます。
- 現地医療機関との密な連携
- 適切な代理母の選定とマッチング
- 法的・医療的サポートの充実
- 渡航時の通訳や生活サポート
- 生まれた赤ちゃんの出国手続き・パスポート取得
実際に多くの日本人夫婦が、エージェントを介した代理出産で我が子を授かっています。
海外での代理出産をサポートするエージェントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
『代理出産エージェントとは?選び方から費用・事例まで詳しく解説』
代理出産エージェントなら「Baby For You」
海外での代理出産を安心してお任せできる仲介業者をお探しなら、ぜひ「Baby For You」にご相談ください。
Baby For Youでは、これまでに多くの日本人ご夫婦へ赤ちゃんをお届けしてきました。会社組織として海外の医療機関と信頼関係を築き、弁護士も在籍している、実績のある代理出産エージェントです。
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Baby For Youは主にウクライナ、ジョージア、カザフスタンの医療機関と提携し、安心・安全な代理出産を行っています。
厳しい審査による健康な代理母の選定や、海外現地でのサポート、日本国籍を取得するための手続きなど、さまざまな面から依頼者さまをサポートいたします。
まとめ
不妊治療での妊娠成功率は年齢が上がるにつれて低下していきます。その主な理由は卵子の質と数の低下と、不妊につながる疾患の増加です。
また、年齢だけではなく治療法によっても成功率は異なります。最も妊娠成功率が高いのは体外受精(IVF)ですが、母体が高齢の場合は出産時の健康トラブルのリスクが高いことは無視できません。
そのため、40代以降で妊娠を希望する場合は、代理出産も選択肢の一つとなるでしょう。専門エージェントを活用することで、安全で確実な代理出産が可能です。
代理出産を検討している方は、ぜひ「Baby For You」にご相談ください。
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